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『幻の「ドラえもん」アニメ企画書』

(株)ピー・プロダクション うしおそうじ

1972年前半(推定)
値段:50,000円 売切


 

 現行放送中のテレビ朝日版「ドラえもん」(1979年4月〜現在)の前に日本テレビ版「ドラえもん」(1973年4月〜9月放映)という物が存在したことは、多少ドラえもんに詳しい人にはよく知られた事柄である。しかしそれ以前にもドラえもんのアニメ企画が実は存在していた。

 これがピープロのうしおそうじがフジテレビ向けに作成した「ドラえもん」企画書である。
 200字詰め原稿用紙6枚。内部の記述から1972年の前半頃に作成、フジテレビの10月新番組向けに企画されたことが伺える。

 最近復刻された「電人ザボーガー」(画:一峰大二 角川)の1巻に一峰とうしおそうじの対談が収録されている。その中に、ドラえもんの実写版の企画が推進されてことを伺わせる記述がある。

 1972年のピープロといえば「スペクトルマン」(1971年1月〜1972年3月)の放映が終了し、「怪傑ライオン丸」(1972年4月〜1973年3月)がスタートするという、比較的好調な時期にあった。うしおとしては、特撮で中断していたアニメ制作をもう一度開始し、会社のもう一本の柱にしたかったのかも知れない。

 この企画がどの程度進行し、どのような経緯で中断されたかは残念ながら不明である。またこの企画が後の日本テレビ版「ドラえもん」にどのように絡んだのか、もしくは絡まなかったのかも不明である。

 1972年10月、フジテレビで「科学忍者隊ガッチャマン」(1972年10月〜1974年9月)がスタートする。この最初の「ドラえもん」企画がお流れになったのは、そういう理由だったのかも知れない。

 

 200字詰め原稿用紙6枚(表紙含む)に添付資料として「ドラえもんの大ひみつ」(おそらく学年誌で使用)のコピー1枚の合計7枚からなる。

 

東京都公安委員会許可第301020205392号 書籍商 代表者:藤下真潮